FXには様々なアノマリーが存在します。よく言われているのは週末効果や月初効果、季節性など。
週末効果とは週末になると為替相場に影響を与える要素が減少し、市場が静かになる傾向があること。
月初効果とは、月初になると企業や投資家が資金の移動を行いやすくなるため、為替相場が動きやすくなる傾向がありこと。
季節性は、年末年始や夏季など、特定の時期に為替相場が動きやすくなる傾向があることを指します。
中でも「9:00から9:55に向けて当日の為替が固定されるためにレートが円安になる」というアノマリーを書籍で読んで本当にそうなのかどうかを検証してみました!
確認した結果は「そんなことはない」ということ。結局はチャート分析に勝るものはない。ということがしっかり分かりましたが、せっかく5週間チェックしたのでまとめてみました。(2023/1月〜2月)
アノマリーを知っていることで、相場の変動を予測することができる。と言いたいとロコですが、結局は「そういう傾向にある」というだけで、しっかりチャートを分析してトレードしていくことが重要です。
FXのアノマリーいろいろ
ロンドン午前のドル/円相場の上昇
日本時間の朝方、ロンドン市場の午前中は相場が落ち着くことが多く、この時間帯にドル/円相場が上昇する傾向があります。
ロンドンフィックス
ロンフィクと略されることもあるロンドンフィックス(以下ロンフィク)は、東京市場の仲値と同じく金融機関顧客向けの外貨取引基準レートを決める行為のことです。
ロンドン時間の16時、夏時間なら日本の24時、冬時間なら25時がこの時間に当たります。
アノマリーとしてロンフィク時間前に上昇したレートは下がる、とか、下降していたレートはロンフィク時間を過ぎると上がる、なんていうものがあります。
毎日気にする必要はありませんが、月末、期末、年末など「末日」が絡むと動く可能性があります。
動く可能性のある通貨はユーロ、米ドル、ポンドになります。
年末年始の円高基調
年末年始は、外国人投資家が日本株を売却して円に戻るため、円高基調になる傾向があります。
月初めの円高基調
月初めは、海外投資家が日本株を買うために円を売却するため、円安基調になることが多いですが、その後数日で反転し円高基調になる傾向があります。
米国大統領就任式前後のドル高基調
新しいアメリカ合衆国の大統領が就任する前後は、市場が安定しないため、ドル高になる傾向があります。
次の大統領選は2024年11月の予定です。
土曜日に円が強くなる
週末の間は、市場が閉まっているため、特定の通貨に対する需要が減少するため、土曜日の終わりには円が強くなることが多いです。
9:00から9:55円安に動きやすい
当日の為替が9:55に固定されるためにレートが円安になる傾向にあるので、9:00ごろロング(買い)を入れておくと利益を得ることができる。(下に検証画像あり)
月初め効果
月初めに為替レートが上昇する傾向にあるというもの。これは多くの投資家が月初めに資金を投入しやすいためとされています。
夏場のレンジ相場
夏季休暇を取る投資家が多いため、夏場には取引量が減少し、レンジ相場が続く傾向にあるとされています。
米国株式市場休場前後の影響
米国株式市場が休場する前後は、為替レートに影響を与えるとされています。具体的には、休場前にリスク回避の動きが強まり、米ドル買いが起こりやすくなることが挙げられます。
年末から年明けに向けて金が上昇
一般的に、年末から年明けにかけて金の需要が増加することがあり、それによって価格が上昇するという傾向があるとされています。
月曜の窓あけ
月曜日、市場が始まった時に先週の終値から乖離した場所からスタートした時、先週の終値に一度は戻る、というアノマリーがあります。これは実際試してみましたが、朝はどのFX業者もスプレッドが開いているのでそこを回収する方が大変なので、全くお勧めできません。
上のチャートのようにちゃんと閉まるときもありますが、これもまた「必ずそうなる」わけではありません。
下のチャートのように全然閉まる気配ないときもあります。
この時は結局「窓閉め」状態になるまで1.5日もかかりました。
「都合のいいアノマリーなんてない」ということがわかるかと思います。
9:00から9:55円安の検証結果
2023年1月1週目
水曜以外は
微妙
2023年1月2週目
この週は
割と上がってる
2023年1月3週目
この週は
下げてる
2023年1月4週目
上がってる日もあるけど、
水曜はキツイ…
2023年2月1週目
月木みたいに
上がるといいけどね
FXアノマリーまとめ
9時から10時前のドル円のチャートを約1か月みて思ったのは「そんな簡単にいくことなんてない」ということ。
もしかしたら、ずーっと昔はアノマリーで言われているような動きをしていることがあったのかもしれません。ですが、2023年はもうそんなことはなく、「迷信」くらいに思っておくと良いのではないかな?と思います。
ただ、こういうアノマリーを知っていると何かの時に「このせいかな?」と思うことができるかもしれない、くらいの雑学として付き合い、トレード自体は
★チャート分析
★テクニカル分析
これに勝るものはない、ということがしっかり分かりました。
自分で調べてみないと気が済まないタチなもので、この記事の内容がどなたかのお役に立てたら嬉しいです♫